Category: 神殿・歴史・文化

新宗教運動が発生・成長するのは

大衆が既存の宗教では満足されない新しい宗教的欲求をもつようになる社会変動の時代である。

それはまた、共同体的社会結合から組織的社会結合への転換の時代でもあり、官僚機構、企業、政党、組合など、急速に成長するさまざまな近代的組織と競い合うようにして、新宗教運動の組織も成長していく。

したがって新宗教運動に吸収されるのは、他の組織の恩恵を被りにくい人々であるといわれる。

こうした大衆自生の宗教組織は、伝統的宗教教団が独占権をもっており、宗教的寛容の度合いの低い社会、すなわち国教制度の影響力が強い社会では許容されにくいので、そうした社会では新宗教運動が発生・成長しにくい。

神殿と訳されるテンプルtempleの

語源templum(ラテン語)、temonos(ギリシア語)は「俗なるものから分離する」という意味であるから、広義には「聖なるものの場所」をいう。

南アメリカ、アンデスのインディオたちが今日でもワカ(聖なる神殿)とよんでいるのは、日干しれんが造のピラミッドや墓のほか、泉、石、丘、洞穴、木の根に至るまで、きわめて広範囲にわたっている。

クレタのゼウスの洞窟(どうくつ)も、タブーによって入ることを禁止された神の住む場所である。

大和(やまと)の大神(おおみわ)神社においては、三輪山が神殿であって、神社は拝殿であり、三輪山の頂の巨石に神が宿っているとされている。

このように、神霊が石や穴などの自然物に宿って神体となり、神霊や神体の鎮座する場所としての山や洞窟が、広い意味の神殿である。

しかし、狭義には、このような自然の聖なる場所ではなく、移してはならぬ聖所に神体や神像などの崇拝対象を奉安するために、特別につくられた神のすみかとしての建造物を神殿とよぶ。